モジュール詳細:エド・ボールズ

“エド・ボールズ”
エド・ボールズは、イギリスの元財務大臣らしいよ。

  • このモジュールは、イギリスの元財務大臣の額入り肖像画と、文字が描かれた6つの円形ボタンで構成されている。
  • フレームが青でない場合は別のモジュールが表示されている。
  • 文字は「E,D,B,A,L,S」だが、アフィン暗号を使用して暗号化されている。
  • このモジュールを解除するには、変換を元に戻して文字を元の形式に戻し、「ED BALLS」というメッセージを入力する。
  • 間違ったボタンを押すとミスが記録され入力されるが、ボタンは変化しない。

アフィン暗号について

アフィン暗号は2つの変数ABによって決定される。文字は次のように暗号化される:

  1. 文字をアルファベット上の位置の数字(x)に変換する。
  2. 値「Ax + B」を計算し、1 ~ 26になるまで26を加算または減算する。
  3. 結果の数字は、暗号化された文字のアルファベット上の位置の数字である。

アフィン暗号を解読する際、次の事実が役に立つ場合がある:

  • 等間隔の文字のシークエンス(例:E, L, S)は、必要に応じてA~Zをループし、同様に等間隔の文字に暗号化される。
  • 復号できるアフィン暗号のAは、常に26と互いに素でなければならない。(つまりA = 1, 3, 5, 7, 9, 11, 15, 17, 19, 21, 23, 25のどれか)
  • 合同式の知識を活用することで、aとbの候補を絞ることができる。正しい組み合わせは1つである。

合同式が分からなくても大丈夫。次のページで説明する。

合同式を用いたアフィン暗号の解読

ここでは、暗号文「MBAEHF」を用いてアフィン暗号の解読方法を説明する。

まず、暗号文の文字をアルファベット上の位置の数字に変換する。M=13, B=2, A=1, E=5, H=8, F=6となる。

ここで、任意の英字2つを選び、それらの復号結果がEとDであると仮定する。

復号結果のペアはEとB等でも良いが、EとDのような差が1のペアにすると計算が楽になる。また、値は1~26の範囲内であるため厳密にはmod 26ではないが、性質上は変わらないため、mod 26を併記する。

例えば、E→M, D→Fとすると、次のような合同式が得られる。

A×5 + B ≡ 13 (mod 26) ①

A×4 + B ≡ 6 (mod 26) ②

合同式は方程式と同様に引くことができる。②-①より、

A ≡ 7 (mod 26) ②-①

Aを代入して、B ≡ 4 (mod 26)

合同式の結果が負の数や1~26の範囲外になった場合、26を足し引きする。

この時点でAが前ページの条件を満たさない場合、選んだ組み合わせが間違っている。別の組み合わせを使用して再度計算する。

求めた(a,b)を用いて「B,A,L,S」を暗号化し、検証する。

7×2 + 4 ≡ 18(B→R) (mod 26)

7×1 + 4 ≡ 11(A→K) (mod 26)

7×12 + 4 ≡ 88 ≡ 10(L→J) (mod 26)

7×19 + 4 ≡ 137 ≡ 7(S→G) (mod 26)

モジュール上にない文字があるため、この組み合わせは正しくない。E→H, D→Aの組み合わせを用いると、下記のようになる。

A×5 + B ≡ 8 (mod 26) ①

A×4 + B ≡ 1 (mod 26) ②

A ≡ 7 (mod 26) ②-①

Aを代入して、B ≡ -1 ≡ 25 (mod 26)

7×2 + 25 ≡ 39 ≡ 13(B→M) (mod 26)

7×1 + 25 ≡ 32 ≡ 6(A→F) (mod 26)

7×12 + 25 ≡ 109 ≡ 5(L→E) (mod 26)

7×19 + 25 ≡ 158 ≡ 2(S→B) (mod 26)

これらはモジュールの状態と一致する。「ED BALLS」と綴るには「HA MFEEB」と押せばよい。